手元供養とは、ご遺骨を自宅で保管して、故人をしのぶ方法のことです。ご遺骨をお手元で保管することで、いつでも故人と一緒にいられる、心のやすらぎを得られます。お墓や納骨堂の他に「手元供養」という選択肢も、ご家族と一緒に考えてみましょう。この記事はこのような方向けの記事です。
手元供養は、自宅でご遺骨を保管することです。お手元でご遺骨を保管することで「いつも一緒」という気持ちの安らぎを得ることができます。お墓の管理や維持が心配なかたは、ぜひ手元供養についても考えてみましょう。
手元供養は、ご遺骨をご自宅で保管することです。「墓地、埋葬等に関する法律施行規則」により、墓地以外にお墓を作ることはできません。お庭に勝手にお墓を作ってはいけないのですが、自宅内に保管することはできます。ご遺骨の保管については、決まりがありません。
しかし、ご自宅で保管し終わったときに、どこかへ持っていく(納骨の)準備もしておいていただければと思います。その準備とは「分骨証明書」です。「分骨証明書」は、「誰の遺骨」を「どこで火葬(納骨)し(てい)た」のかを証明する書類です。ご遺骨を移動したときでないと、それ以降の証明書発行が難しくなるからです。この「分骨証明書」がないと、次に「納骨」したいときに、証明書の取り寄せが大変になります。
火葬場からご遺骨を引き取るとき
火葬場で「火葬証明書(分骨用)」「分骨証明書」をもらいます。火葬場ごとにやり方が違いますので、葬儀社にお問い合わせしてみるのが良いと思います。
お墓からの分骨をするとき
「分骨証明書」を墓地管理者に発行してもらいます。手続きの詳細は各墓地管理者にお問い合わせください。
「墓じまい」のとき
「墓じまい」は「改葬」にあたるため、お墓のある市役所や役場に「改葬許可証」を発行してもらいます。自治体によって、見解の違いがあるようですので、事前にお問い合わせが必要です。
ご遺骨を引き取ったら、できれば、ご自宅のまんなかで、いつでもご対面できるようにしてあげてください。ご遺骨を上手に安置して、いつでも手元供養ができるようにしてみましょう。
火葬時に収めた骨壺をそのままご自宅で保管される場合です。昔ながらの骨壺だけではなく、お部屋のデザインに合わせて陶器、ガラス、金属、木製のものもあります。火葬場でも購入できます。通常の骨壺の半分以下の大きさのミニ骨壺がありますが、そのままだとご遺骨全部を納めることができません。その場合は、ご遺骨をパウダー状に砕くことでミニ骨壺に納めます。そのための専門業者さんもあります。私は、火葬場の事務所をうかがった際に、粉砕加工してくださる業者さんをお見かけしました。また、石材店の方が、納骨の際にご遺骨を小さくされることもあるそうです。「ご遺族の方でも(ご遺骨の粉砕は)できるのですが、私どもではお線香をたきながら作業させていただいています(石材店のかた)」
仏壇を置く場所がない時は「飾り台」(ミニ仏壇)も可能です。種類も多く、お部屋の雰囲気に合わせて選ぶことができます。テーブルや台の上に置くタイプや、壁掛けタイプもあります。仏壇・仏具店で探すことができます。大きなお仏壇ですと、お台所の湿気で側板が曲がることがあるので、置き場所に注意してください。
セラミック(陶器)の材料にご遺骨を混ぜて焼き上げます。セラミックプレートの形状にして、名前、写真などを刻印します。手元供養は、ご自宅にだれが来られても、違和感のないデザインであることが大切です。
手元供養のアクセサリーは、ペンダント、ブローチ、時計バンド、ブレスレット、キーホルダー、リング(指輪)などがあります。アクセサリーの内部に空洞が作ってあって、その空洞の中にご遺骨の一部(ほんの少し)を収めます。外から見えないようになっているので、普通のアクセサリーとして持ち歩けます。故人とご一緒に旅行やお出かけができる安心感や安らぎがあります。アクセサリーは、「シルバー」「ゴールド」「ホワイトゴールド」「プラチナ」が主な素材です。これまでプラチナが一番高価でしたが、ゴールドも相場が上がっています。仏具店で展示してあります。
ご遺骨を樹脂やガラスに封入したり、陶器に混ぜ込んで作ったアクセサリーです。リング(指輪)、ペンダント、ブレスレットなどに加工されています。ご遺骨と一緒に宝石などを混ぜることもできカラフルです。(もちろん、シックなものもあります)
通常の真珠養殖では、樹脂の核をアコヤ貝に植え込み、外套膜からの真珠層のコーティングをつくりあげます。遺骨真珠と呼ばれているものは、核にご遺骨を使います。残念ながら、核入れしたアコヤ貝からきれいな真珠になれるのは、すべてではありません。いびつで丸くなっていないものものなど、いろいろな形状の真珠になりますが、その意味で、大切な思いのこもったアクセサリーになると思います。
ご遺骨やご遺髪から炭素を取り出して、ダイヤモンドを作るのが遺骨ダイヤモンドです。天然のダイヤモンドは、地下150kmのマントルによる「高圧・高温」環境下で、炭素がダイヤモンド結晶に並び替えられてできあがります。これと同じ方法(HPHT法:high-pressure high-temperature)をラボ(研究所)で実現したのが遺骨ダイヤモンドです。天然ダイヤモンドと同じく、遺骨ダイヤモンドにもダイヤモンドの色(カラー)があります。炭素に含まれる微量な窒素やホウ素などがダイヤモンドの個性的な色として現れてきます。ハートイン・ダイヤモンドでは、出来上がったダイヤモンドをカットして、アクセサリー(リングやペンダント)に取り付けて、お届けしています。ダイヤモンドの成長にお時間をいただくので、お届けまでに数か月かかります。
手元供養とは、ご遺骨をご自宅で保管して、故人をしのぶ方法のことです。ご遺骨をお手元で保管することで、いつでも故人と一緒にいられる、心のやすらぎを得られます。お墓や納骨堂の他に「手元供養」という選択肢も、ご家族と一緒に考えてみましょう。